卒業後の中学校進学については、併設中学校への進学と、それ以外の中学校への進学の2つの選択肢があります。
農大稲花小の設置においては、卒業した児童が、隣接する東京農業大学第一高等学校中等部(農大一中)へ、一定数が内部進学することを想定しています。
ただし農大一高が大学受験に強い進学校であることから、農大一中は、学力の高い生徒が集まる学校です。農大稲花小では、子どもたちに「10 の能力」を育むことにより、農大一中に中学受験をして入学した他の小学校からの生徒たちと、対等な力を身につけさせることを目標としておりますが、内部進学には一定の学力基準を設けることを検討しています。
進路先として、併設以外の中学校を希望することも可能です。ただし農大稲花小では、学力に関しては質の高い習得を目標に授業を行いますが、中学校受験に関するサポート体制はありません。志望する中学校ごとの個別入試対策や、中学受験に関する志望校選び等の進路相談については、受験塾等を各家庭で選択のうえ、ご利用いただくこととなります。
なお、高学年次の行事や家庭学習等の課題に関しては、外部の中学校を受験する子どもたちが一定数いることを前提として、時期、内容等を検討したいと考えています。
本物に触れ、自分で物事を体験し、自ら考えて答えを導き出す実学教育を学びの柱とする中高一貫校です。「理論から実践」、「実践から理論」のサイクルのなかで知識や技能を習得し、深めることにより、科学的な態度や思考法を養うことを重視しており、その理念を「知耕実学(実学によって知を耕す)」という言葉に表現しています。生徒全員が高い進路目標を持ち、国公立大学や、難関私立大学への合格をめざしています。
進学校である一方で、クラブ活動もさかんです。生物部の研究成果は様々な賞を受賞しており、平成29年度の研究「尾瀬のコメツガ切株更新の仕組~コメツガ切株更新におけるダケカンバへの他感作用の解明と応用~」は、日本学生科学賞において読売新聞社賞を受賞しました。
東京農業大学への進学においては、優先入試制度を利用することができます。
農大稲花小の学校生活のなかでも、交流の多い東京農業大学は、小学校の敷地から道路1本隔てた西側の広大な敷地に、メインとなる世田谷キャンパスを展開し、応用生物科学部、生命科学部、地域環境科学部、国際食料情報学部の4学部15学科を設置しています。また、厚木キャンパス(神奈川県)には農学部4学科、北海道オホーツクキャンパス(網走市)には生物産業学部4学科を設置しています。
生命、食料、環境、健康、エネルギー、地域創成といった、生活にも身近な多様なテーマを研究しています。「実学主義」を教育の理念とし、実習や演習を重視した、実践的な学びを行っています。
秋の収穫祭には、10万人を超える来場者でにぎわいます。学生の研究発表もある異色の学園祭です。